足の捻挫

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足関節(足頚)捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って生じます。足関節外側の靭帯(前距腓靱帯)が損傷します。
外くるぶし(外果)の前や下に痛みがあり、腫れます。
また、外くるぶしの前や下を押さえると、痛みます。

また、以下の症状がある時はすぐに病院・整骨院に行って下さい。

  • 捻挫した関節や患部が腫れている。
  • 歩くと痛みが走る。
  • 曲げようとすると痛む、または人に曲げてもらうと痛む。
  • 捻挫を起こした時、なんらかの音がした。
  • 応急処置をしたのに、痛みや腫れが増えてくる。
  • 熱をもち、じんじんしてくる。

 

患部が炎症を起こしているということなので、早めに整骨院・病院に向かいましょう。足頚をくじいたままで放置しておくと俗にいう「癖になる」状態を引き起こす可能性もあります。後遺症や痛み、腫れを防ぐ意味でも早めの受診を心がけて下さい。

 

整骨院・病院を受診した後に気をつけてほしいこと

捻挫が完治するまでの期間をできる限り短くするためにも、整骨院・病院を受診した後もしっかりとセルフケアを行っていきましょう。捻挫は炎症ですから、急性期(腫れや痛みが引かない)のうちは熱いお風呂などは控えるようにして、サポーターで患部を固定しておきましょう。
足頚の捻挫だけではなく、捻挫の応急処置の時に大切にしたい4原則の英単語の頭文字を取って、「RICE」が基本だと言われています。

● R=安静 … 安静にできる場所に移動しましょう
● I=冷却 … 氷水で20分以上は冷やし続けましょう
● C=圧迫 … 包帯やテーピングで固定しましょう
● E=拳上(高く上げる) … 心臓よりも高い位置に患部を上げましょう

足頚の捻挫は完治するまでの期間は、捻挫の程度によります。
ちなみに痛みが引いた=完治というわけではなく、急性期が過ぎたというだけです。
足頚に限らず、捻挫の完治=足頚の靭帯の組織がきちんと修復されることです。
痛みが引いたとしても、痛めた組織の修復には時間がかかります。
捻挫は重度によって、完治期間にだいたいの目安があります。

1. 軽度 数日?2週間
※押すと痛むが、歩くのには支障がない程度
2. 中程度 2週間?1ヶ月
※歩きづらく、曲げると痛む程度
3. 重度 1ヶ月?
※痛みがひどく、歩けない。
けれども、これはあくまでも目安です。今まで何度も捻挫を繰り返しているのか?他にも痛めた部分があるのか?という過去の既往症などによって、個人差があります。

 

捻挫の完治までには気をつけたい3箇条

『もう治った』と自己判断しない

捻挫には急性期と慢性期があります。急性期は痛みや腫れがありますが、慢性期にはそれらの症状が穏やかになってきます。
だからといって、すぐにスポーツや身体を酷使する仕事に取りかかるのは避けましょう。慢性期は組織が未だに損傷しているので、その状態で無理に動かすと再発しやすくなります。痛みがおさまったからと『治った』と自己判断せずに、整骨院に相談しましょう。

きちんとしたサポーターを使うこと

お年寄りでレッグウォーマーとサポーターを混同している人がたまにいらっしゃいます。サポーターは患部を固定するために使うものです。
アスリートが使うような、しっかりとしたものを使って下さい。オススメはしっかりと患部を固定しながら、痛みも軽減してくれるZAMSTのサポーターです。

身体をよくほぐすこと

足頚をくじくと、捻挫している箇所をかばって他の部分に負担がかかりがちです。足頚ばかりに注意がいきがちですが、患部をかばって負担がかかっている部分をお風呂上がりによくほぐして上げて下さい。二次的な受傷や障害予防、リハビリにもなります。

 

患者さんの声

2週間後には練習に参加できるまでになりました!
足関節捻挫 (20代 女性)

治療前の状態

バスケットの練習中に、足をグキッと捻ってしまいました。
足をつけないくらい、痛かったです。

治療後の状態

固定をしただけでも、だいぶ歩くのが楽になりました。 しっかり固定をしてもらい、2週間後に練習に参加できました。
足関節捻挫は主に足頚を内側に捻り、外くるぶし周囲の靭帯が傷ついて起こります。

足関節捻挫の治療で1番大切なのは受傷直後の処置で、応急処置などが適切になされた場合、 復帰までの治療期間が大きく短縮されます。

この患者様は、足頚を捻った当日に来院され、アイシングや固定などの処置が早くでき、また痛んだ靭帯の修復促進のため電気治療を行うことで、通常より練習への復帰が早くなりました。

固定は包帯固定、テーピング、サポーターとだんだん軽いものに変えていき、練習への復帰の時もテーピングやサポーターを行い、状態を見て固定を外します。

固定がサポーターに変わる頃からは、マッサージや足関節の可動域訓練など、いわゆるリハビリテーションを行い、固定により固まってしまった関節や低下した筋力の機能を回復していきます。